やまそうの音ゲー紀行

音ゲーに関する幅広い話題について書きます(上達論多め)

【音ゲー攻略】全力を出さない事のすすめ

どうも、やまそうです。前Twitterでこんな事をつぶやきました。

 という訳で、今回はこれについて書きます。ここで言う「限界値を出し続ける」とは「初見の状態を0、膨大なプレー回数や譜面研究や運指の考察などによって限界まで努力した状態を100とした時に、常に譜面に対して90~100の努力をする事」としておきます。音ゲーって自己ベストのスコアを更新するゲームなんだから常に全力を出すべきじゃないの?」と言われそうですが、理由が主に2つあるので後で説明します。

今回の記事ですが、主に対象としているのは「正規系オプションしか使えない音ゲーをプレーしている方」となります。具体的には、SDVXやセガ音ゲー(maimai、CHUNITHM、オンゲキなど)などのプレイヤーになります。また、これらのゲームに共通する事として「理論値が出るゲームである」という点が挙げられます。この事は後半の話と少しだけ関連してくるので頭の片隅にでも置いていただけると。

 

理由その1: モチベーションの低下を招く危険性がある

どの音ゲーでもそうですが、音ゲーをやっていると必ず「調子の良い日」「調子の悪い日」が存在します。しかし、筐体に表示されるのは調子が良い日に出したスコアになります。一般的に音ゲーの上手さというのは自己ベストのスコアで評価される事が一般的です。つまり、自己ベストのスコア=その人の実力という訳です。

f:id:VIVACE0319:20210428190615p:plain

こういう日もあります

しかし、その人の実力≠その人の"普段の"実力という点には注意が必要です。これは本人ですら気付かない事があります。では、これを踏まえて常に譜面に対して90~100の努力をしている人について考えてみましょう。このような人は自分の限界ギリギリまでスコアを伸ばしているため、自己ベストを更新する事が滅多にありません。裏を返すと、常に自己ベストから離れたスコアしか出せません。すると、「自分は常に調子が悪い」という風に考えてしまうようになり、モチベーションの低下に繋がる事があります。本人の中で「これは実力の上振れで出せたスコアだから今そのスコアがポンと出なくても仕方ないよね」という意識があるなら別に良いのですが…余談ですが、似たような話としてBMSなどにおける地力の上限・下限の話があります。気になった人は調べてみよう!

 

理由その2: 限界まで詰めるには膨大な労力が必要

こちらの方が先程の理由より重要になります。実力の限界までスコアを詰めるにはどれくらいのプレー回数が必要でしょうか。50回?100回?曲によっては500回とか1000回とかやる人もいるかもしれません。ともあれ、スコアを限界まで詰めるためにはそれ相応のプレー回数が必要です。更にこれをほぼ全ての曲でやっているとするならば、相当なお金と時間が必要です。果たしてこのお金と時間は本当にそのスコアを出すために必須なのでしょうか?そのお金と時間でいわゆる"地力"を上げるような練習をした方が結果的に高いスコアが出るのではないでしょうか?

ここから少し厳しめの事を書きます。音ゲーは基本的に時が経つにつれ難しい譜面を捌けるプレイヤーが増えていくので、ペースの差は機種ごとにあれど高難易度譜面がどんどん難しくなっていきます。いわゆる難易度のインフレですね。上で述べたようなプレイヤーは自分の周りにもいますが、「地力上げを疎かにすると、いつかこの"難易度インフレ"に追いつけなくなってしまうのではないか」と個人的には思っています。

これは安易に「単曲粘着をするな」と主張しているのではなく、「粘着する曲は絞った方が良い」というのが自分の考えです。特にどの音ゲーでも最上位クラスの譜面は「その曲でしか練習できない譜面属性が存在する」という事があり、その場合はその曲をやり込むしか上手くなる方法がありません。とは言っても、その曲特有の譜面属性以外の配置できちんとスコアを出せるようになってからやった方が良いとは思います…

f:id:VIVACE0319:20210428200503p:plain

その曲でしか練習できない配置の例(Xronièr(MXM)の開幕)

ここで、「でもランカーがyoutubeで単曲粘着配信とかしてるよね?」という事について言及しておきます。特にボルテが多いと思いますが、上手い方がPUC粘着をするyoutubeの店舗配信とかありますよね。これについては「彼らはそれしかやる事が残されていないからやっている」と考えています。少し極端な例である気もしますが、例えばSDVXでLv18までの全楽曲をPUCしている人はLv19以上の曲をプレーするしか自分のスコアを伸ばす方法がありません。ここまで極端な例ではないにしろ、「理論値が出せる地力帯」まで地力が上がってしまった人は理論値を出す事でしかスコアを伸ばせません。つまり、程度の差はあれど単曲粘着は不可避であると言えます。

 

・じゃあどうすればいいの?

ここからはどういうプレーを心がけたら良いか、という事について書きます。一言で言うと「"伸び代"を確保する」という事になります。先ほどの0~100の指標で言うならば普通の譜面は50~70くらいの労力をかけると良いと思います。譜面に対して適度に労力をかけることで、自己ベストを更新できる回数が増えてモチベーションに繋がります。あとは「敢えて真面目に詰めていない曲を残しておく」というのもモチベの観点で有効かもしれません。調子が悪い日にそのような曲をプレーする事で自分が上手くなったと錯覚する(?)事ができます。

f:id:VIVACE0319:20210428212725p:plain

スペースが余ったのでミュラー・リヤー錯視の画像を貼っておきます

ここまで譜面に粘着しすぎるのは良くないよ、という話をしていた訳ですが、逆に譜面を一切研究しないのも良くありません。というか今の自分がこれに近い気がします。自分はこれまで大会などにおいて一発で高いスコアを出すために「見たまま押す」という事にこだわってきました。そのため、譜面研究を避ける傾向にありました。しかし、最近になってさほど煩雑でない運指を組めば格段に楽になる配置が色んな譜面に出てくることに気付きました。運指を組むことそのものは決して悪くなく、組んだ運指がとっさに思い出せないのが一番の問題です。逆に言えば、無意識レベルで勝手に出る程体に染みついた運指であればその運指を使うべきなのです。

 

まとめ

・単曲粘着しすぎると自分の普段の実力を見誤る事があるよ

・単曲粘着しすぎるとお金と時間が溶けるのでそのお金と時間で地力上げした方が良いかも?

・"伸び代"を確保することで適度に達成感を得られるよ

 

それでは~