やまそうの音ゲー紀行

音ゲーに関する幅広い話題について書きます(上達論多め)

【オンゲキ攻略】「上手い人の手元動画」を見てみよう!

どうも、やまそうです。

 

もうそろそろ年末ですね。さて、今回のテーマは「手元動画」です。オンゲキに限らずですが、音ゲーをある程度やっている方ならYouTubeで練習したい曲の譜面動画を見て机の上で指を動かしてみる、みたいな練習をした事があると思います。もちろん自分も例外ではなく、譜面動画を見て同じような練習をしていました。

 

 

 

しかし、オンゲキで譜面研究をする機会が増えるにつれて「譜面動画じゃなくて手元動画で譜面研究した方が良くね?」と思うようになりました。そこで今回は、譜面動画ではなく手元動画を見るべき理由について読み替え指使い、という2つの観点から解説していきます。

 

 

 

 

 

 

①譜面読み替えするか否かの取捨選択

オンゲキというゲームは、「左右に同一のボタンが1つずつ存在する」という筐体の性質上、譜面読み替えの自由度が非常に高いゲームである事はシューター*1の方々であれば既にお分かりでしょう。

オンゲキ筐体

 

では譜面を読み替えるか、読み替えずに見たまま押すか、というのはどうやって決めるのが良いでしょうか?

 

 

1つの正解が「見たまま押せる譜面は見たまま押す、見たまま押せなければ読み替えを使う」というものです。というかほとんどのシューターはそうするでしょう。

 

しかし、この方法には1つ弱点があってそれが「読み替えに依存しすぎた結果、本来見たまま押せるべき譜面が押せない」というものです。例えば、オンゲキしか音ゲーをやった事がない人とボルテでインペリアル取得済の人では見たまま押す能力に差があるのは明らかでしょう。

Ai Nov(MAS)の終盤。読み替えるか?見たまま押すか?

譜面読み替えというのは譜面攻略において非常に強力な武器です。極論すれば、単押ししかない鍵盤配置であれば全て完全交互に読み替えられるという事ですし……

 

 

では、先程のオンゲキネイティブの人とボルテが上手い人の例に戻ってみます。前者のプレイヤーはオンゲキのみで見たまま押す能力を鍛える必要があります。しかし、見たまま押す事が推奨される譜面を読み替えによって強行突破した結果、地力が十分ついていないにも関わらず、見たまま押す能力が必要な高難易度譜面に挑戦しなければいけない、という状況が発生します。*2

 

 

見たまま押す能力が必要な高難易度譜面、の話が出たので少しだけ補足を。特に最近の高難易度譜面では「意図的に読み替えを禁止する配置」が増えているように感じます。

最も簡単な方法が、「左右に同色の同時押しを混ぜる」というものです。

ouroboros -twin stroke of the end-(MAS)の難所。EXノーツがあっても難しい

MeteorSnow(MAS)の混フレ地帯。ここまで同色が多いと流石に意図的なのではないか

 

その一方で、ボルテが上手いプレイヤーは持ち前の鍵盤力でオンゲキを殴り倒して安泰か、というとそんな事もありません。彼らは先ほどと逆で「明らかに読み替えを使った方が楽な譜面を見たまま押そうとする」事があります。周囲にいるプレイヤーから「ここ読み替え使った方が絶対楽やで」と教えてもらえれば良いのですが……*3

Opfer(MAS)の青赤交互。鍵盤力が発達しているボルテ勢だと見たまま押す人もいます

 

ここまでの話で、「我流で譜面読み替えを使うか使わないかを決めると、見たまま押すべき譜面を読み替えて地力が育たなかったり、読み替えを使った方が楽な譜面をわざわざ見たまま押してしまう危険性がある」という事を指摘しました。では、どうすれば良いのでしょうか?

 

 

 

そこで、自分が提案したいのが「上手い人の手元動画を真似して、読み替えるか否かを決める」というものです。ようは上手い人ですら読み替えを使った方が楽だと思っている配置を見たまま押せる必要はない訳です。そして手元動画を見ていくうちに、「どれくらいの難しさの配置であれば見たまま押せなければならないか」という感覚が掴めれば完璧です。

 

たまに「それ見たまま押すのはちょっと無理かも……」と思う事があるかもしれませんが、そういう場合には他の人の手元を見てみる事も有効だったり。

Opfer(MAS)のラスト。YouTubeに存在する理論値手元動画の中でも90の螺旋階段を見たまま押す派と交互読み替え派がいます

 

これは自分含め、鍵盤音ゲーで育ってきた音ゲーマーがハマりがちな落とし穴なのですが、押せない譜面を見た時に「自分が地力不足だからだ」という風に考えてしまいがちです。確かにRANDOMなどで毎回違う譜面が降ってくる音ゲーにおいてこの考え方は正しいのかもしれませんが、オンゲキは毎回同じ譜面が降ってくるゲームなのだから、それに合わせた攻略法を考える方が上達の観点では効率的なように思います。

 

 

 

 

 

②指の使い方

(※ここからは分かりやすくするために、親指、人差し指、中指、薬指、小指を1、2、3、4、5と表記します。右手の中指なら右3、右手の中指と薬指をくっつけるような押し方なら右3+4という風に書くことにします。)

 

 

先ほどは手元動画を見るメリットとして読み替えの話を出しましたが、もう1つのメリットは「指の使い方を知る事ができる」というものです。オンゲキでは、6鍵のホームポジションとして最も一般的*4なのは左から順に左4、左2、左1、右1、右2、右4です。

 

 

では上手い人の指の使い方を知ると何が嬉しいのか?それを説明するにはオンゲキの鍵盤配置は単なる固定6kが降ってくるに留まらない、という事を言っておく必要があります。6レーンの中で内側4レーンにしか降ってこない4kや左青と右赤を同一レーンで共有している疑似5k、左赤と右青をホールドで拘束したままの4kなど……

ICEBURN(MAS)の内側4k

Falsum Atlantis.(MAS)の疑似5k

macrocosmos(LUN)の両端ホールド+内側4k

そして、これらの配置を全て上記のホムポジ押し"のみ"で攻略しようとするのは非常に困難です。何故なら、親指は他の指ほど動かないから。*5親指以外の指は関節が3つあるのに対して、親指は2つしか関節がありません。*6経験上も親指の動かし辛さには納得する方が多いのではないでしょうか。

 

 

そのため、親指を酷使しない指使いが必要になってくる訳です。例えば↑で挙げたmacrocosmos(LUN)の開幕の画像を見てみましょう。これをホムポジで押すとなると、左右の1と2で内側4kを処理する必要がありますが、両手とも4をホールドで拘束されているためかなり動かしづらいです。

 

 

そこで、左赤と右青を5、すなわち小指で押さえる方法を考えてみます。すると、内側4kを左右の2と4で処理する方法がありますね。実際には薬指もそこまで"強い"指ではないので、中指を添えて3+4と2という感じで押す事が多いと思われます。*7

 

実際、以下の動画ではホールドを小指で押さえる方法で理論値を出されています。

www.youtube.com

 

固定鍵盤ゲームにおけるホームポジションや固定運指という考え方についてですが、鍵盤と指の1対1対応が最初から決まっているため、どの指で押すか考える必要がないという強みがあります。しかし、オンゲキのように正規譜面が前提のゲームでは押し方に工夫の余地がかなり存在する、というのは覚えておいても損はないでしょう。

 

 

 

・おわりに

という訳で年末にも関わらず唐突に思い立ってオンゲキ攻略記事のようなものを書いてみました。実を言うと、今回書いた内容は「自分がこの半年ちょっとオンゲキをそこそこ真面目にやってきて学んだ事」がベースになっています。そのため、鍵盤音ゲー出身者が陥りやすい落とし穴についても言及しました。という訳でこの記事で音ゲーマーとしての1年の振り返りに代えさせていただこうと思います。

 

 

それでは皆様、良いお年を~

 

 

 

 

 

*1:オンゲキプレイヤーの総称

*2:これは自分が何度も引き合いに出しているネタですが、ラクガキストやLove&Justiceのような譜面が出た時に物議を醸した理由の1つでもあります。これは読み替えに限らず、全押しの許容なども込みでオンゲキの運指自由度の高さがかえって仇になったケースと言えるのですが、これに関しては割愛

*3:オンゲキネイティブの例と比較すると、鍵盤地力をつけるのと譜面読み替えを覚えるのでは後者の方が楽な事がほとんどなため、他機種地力のベースがある人の方が有利な事は確かではある

*4:ホムポジとして違う運指を採用している人もいますが、上手い人の手元とかを色々見る限り恐らくこれがメジャー

*5:他にも理由はあると思いますが、主な理由の1つとしてこれを挙げました

*6:もっと解剖学的に説明できる方が良いのでしょうが、自分も全然詳しくないので……

*7:ここでは割愛しましたが、指を添えて複数の指で1つの鍵盤を処理する、というやり方は指の安定度を高める上で非常に有効な方法です!