やまそうの音ゲー紀行

音ゲーに関する幅広い話題について書きます(上達論多め)

おすすめのえっちやねゲームを紹介します

(この記事はKUOC Disadvent Calendar 2018の12/31分として投稿しています)

 

1. はじめに

初めまして!京音2回生のやまそうと申します。今回、企画に参加させていただく上で、何を書こうか考えた結果、音ゲーマーに大人気の「えっちやねゲーム」で書くことにしました。音ゲーとえっちやねゲームの関連性についてはB4UTのまがとろさんという方が書いたこちらの記事が面白いのでこれを読むついでに読んでみてはいかがでしょうか。

blog.livedoor.jp

ちなみに自分自身はえっちやねゲームを数作品しかプレーしたことがないので初心者です。決して京音のえっちやね担当ではありません。京音のえっちやね担当はえすゆう様です。(プライバシーに配慮して伏字を使わせていただこうと思ったのですが、やっぱりやめました。)

 

さて、今回の記事の内容ですが、タイトルにもある通り、自分がプレーしたことのある数少ないえっちやねゲームの中から、2作品についておすすめしていきたいと思います。

 

その2作品とはズバリ…

 

蒼の彼方のフォーリズム」と「月に寄り添う乙女の作法です。

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先に言っておきますが、この2作品について、両方ともえっちやねシーンがめちゃくちゃえっちという訳ではありません。しかし、どちらのゲームもその弱点を埋め合わせて余裕でお釣りがくるぐらいストーリーが良くできています。そもそもえっちやねシーンというのは「主人公とヒロインが何らかの障害を共に乗り越え、その上で結ばれる」事で感動が生まれ、「えっちやね」と思うと同時に精神的な充足が得られてこそではないでしょうか。

※ ここから先は極力避けておりますが、軽いネタバレが含まれます。もしプレー中の方がいればブラウザバック推奨です!

2. 「蒼の彼方のフォーリズム」について

 「蒼の彼方のフォーリズム」(以下、「あおかな」と略します)は、反重力子の発見によって、空を飛ぶことが当たり前になった世界が舞台となります。この世界では「フライングサーカス(FC)」と呼ばれる、空を飛ぶことを競技化したスポーツが存在します。主人公はもともとこのスポーツで超一流の選手だったのですが、とある理由により挫折し、今ではFCを避ける生活をしています。「あおかな」は、FCを通して主人公やヒロインの成長を描く作品となります。

 

自分は、この作品をアニメの方から先に知りました。それでハマって原作の方もやってみようと。

 

そうしたら見事にブッ刺さりました。

 

最初、アニメを見てて思ったのが、「世界観が面白いなぁ」という事でした。ここから少し自分語りになりますが、自分が何かのコンテンツにハマる時って「世界観」から入ることが多いんですよね。これさえ面白かったら、ストーリーに少々まずいところがあっても見続けられます。また、有名な例を出せば、「SAO」ならオンラインゲーム+デスゲーム、「とある」なら科学と魔術の能力バトル物、といった感じでヒットした作品というのはその作品の世界観に惹かれた人が多かったから、というのもヒットした理由の一つになっていると個人的に分析しています。(念のため言っておきますが、これらの作品のシナリオがまずいと批判している訳ではないです)

 

「あおかな」ならFCという架空のスポーツがテーマとなる訳ですが、プレイした当時「よく架空のスポーツをテーマにしてここまで作戦やセオリーについて記述出来るなぁ」と驚いたのを覚えています。しかもそれぞれの1つ1つがある程度の説得力を持って成立しています。まさに「もしFCが実在していたらこんな感じになってそう」といった感じです。

 

横道に逸れたので本題に戻りますが、「あおかな」は世界観だけじゃなくてストーリーも面白いんですよ。「あおかな」は主に基本的に主人公達がFC部としての活動をしているところと、FCの試合をしているところの2つから構成されています。この2つのうち話が動くのは後者であること多いのですが、注目すべきは前者です。このゲームでは、ヒロイン達が努力する様子がしっかりと描かれています。そのため、試合に勝って嬉しい、もしくは試合に負けて悔しいといった所に感情移入がし易くなっています。

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はやくこれになりたい

あとはヒロインがみんなかわいい!自分が好みの絵柄というのもありますが、先ほども述べた通り、皆FCの試合で特定の相手に勝つために程度は違えど努力するんですよ。それが更に好感度を上げているというか。えっちやねゲームで「ヒロインに対する魅力」というのはそれによってストーリーに対する没入度合いが決まるので、非常に重要なファクターだと思います。

 

最後に自分が一押しのヒロインをおすすめしておこうと思います。「倉科 明日香」ちゃんです。(※下の画像はアニメ版のものになります)

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彼女に対して抱くのは、一般的なえっちやねゲームのような「かわいい~!」といった感情よりも、「勝負の世界に身を置く者に対する尊敬の念」と言った方が適切かもしれません。(もちろんかわいいのはそうなんですが)彼女は物語冒頭で、主人公の住んでいる街に引っ越してきてFCというスポーツの存在を知り、FCを始めるのですが、FCを好きだという感情が人一倍強いんですよね。FCが好きだからもっと強くなりたい。もっと強くなりたいから練習する。この「好き」という感情によって彼女はメキメキ力をつけていきます。

 

ここからは自分も音ゲーマーなので、音ゲーの話と少し絡めていきますが、自分もKACのボルテ部門決勝で、ランカーが初見の曲をプレーする演出を見て「音ゲーが本気で上手くなりたい!」と思い「どうして自分は音ゲーが上手くなりたいのか?」ということを考えた事があります。それを突き詰めていった結果が音ゲーが上手くなったら、もっと音ゲーが楽しくなるから」でした。だから、彼女の行動原理には凄く親近感を感じました。

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↑自分があおかなの中で一番好きな一節です。

 

もう一つ、共通√の終盤で地区大会優勝確実とされていたはずの強豪校の部長が謎の人物の新戦術によりボコボコにされるシーンがあります。その会場にいた誰もがショックを受けている中、彼女だけは笑っているんです。これを見て主人公や他のヒロインは恐怖するのですが、これって音ゲーでも似たようなことがありませんか?

 

そうです。「最難関曲が更新され、ランカーが苦戦する」様子にそっくりであると言えます。今はまだ最前線を走っている程上手い機種はありませんが、自分も彼女に見習って、難易度のインフレが起こってもそれを笑顔で受け入れられるような音ゲーマーでありたいと思いました。

3.「月に寄り添う乙女の作法」について

「月に寄り添う乙女の作法」(以下、「つり乙」と略します)は、服飾専門学校が舞台になります。主人公は「大蔵家」の妾の子として望まれぬ生を受け、海外で不遇の人生を送っていました。その後日本に戻ってきたは良いものの、目指していたデザイナーの才能がないと兄に烙印を押され落胆します。しかしちょうどその時、彼が目標とするデザイナーが服飾専門学校(女子校)が開校する事を耳にします。当然普通に入学すると男である事がバレてしまうので、彼はお金持ちの生徒のお付きのメイドとして女装して潜入することを決意する、といったお話です。

 

「つり乙」はTwitter上で自分と仲の良い某発狂皆伝の方(は?)がめちゃくちゃ推してたので、それで自分も気になってプレーしました。ぶっちゃけ言うと、最初は全然期待していませんでした。序盤は、「主人公の不遇な人生の独白めっちゃ長いやん」とか、「おしゃれとかファッションセンスといった概念とは一切無縁な自分が服飾というテーマについていけるんやろうか…?」とか考えていました。しかし、個別√になると、

 

ルナ様ユーシェ尊すぎてやばい…

 

 尊すぎて悶えてました。

 

「つり乙」は4人の方がシナリオを担当されているのですが、特にルナ√とユーシェ√がめちゃくちゃオススメです。(調べてみたところ、どちらも東ノ助さんという方が担当されているみたいです)ルナ√は万人受けするタイプの良さ、ユーシェ√は自分に刺さるタイプの良さだったように思います。ただ、瑞穂√と湊√に関しては個人的にちょっと微妙だと思います…瑞穂√は男嫌いをやたら強調するのに対して、男嫌いの理由が弱いせいで変人の印象が払拭できてないように感じる…湊√は途中から服飾全く関係なくなるのでそれ共通いる…?って感じだし…(オタク特有の早口)

という事で以下ルナ様とユーシェの魅力について語っていきたいと思います。

 

・ルナ様について

「つり乙」を完走した人は大体「ルナ様は神」と言ってる印象があります。人気投票しても大人気らしいし。プレー前はな~にが神じゃ、どうせ普通のメインヒロインやろ、と完全にナメてかかってました。

 

ルナ様は神です。

 

ルナ様は一言で言い表すなら「カリスマ」、これに尽きると思います。序盤は偉そうに振舞ったり、主人公に対して色々無茶振りをしたりしているのですが、一方で主人公のことを気遣うなど厳しくも優しいキャラだといえます。

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↑これは瑞穂√ですが、主人公が男であることがバレて騒ぎになっているシーン。ここで既にかっこ良さに惚れてました。

 

ここからはルナ様というより、ルナ√の魅力になるのですが、この√では彼女が「あえて偉そうに振舞っている」理由が明らかになります。これは彼女が幼少時に信頼していた人物に裏切られた経験から来ており、そのため他人とは一定以上の距離を置いて接するようにしていたのです。しかし、主人公はその壁すら乗り越えて彼女に飛び込んできます。「主従関係」がテーマとなっているルナ√ですが、ここまで綺麗な主従関係を見せられたらそりゃグッと心に来るものがありますよ。

・ユーシェについて

ユーシェはプレイ前のタイトル画面でぱっと見ルナ様の次に可愛いと思ったヒロインでした。西又葵先生より鈴平ひろ先生の絵の方が自分好みだったのもあります。そういう訳で、個別√も少し期待していました。共通√での彼女には、「ちょっと抜けているところがある典型的なお嬢様」という印象を受けました。しかし個別√をやってみると…

 

彼女、めっちゃ努力するんですよ。

 

お嬢様なのでプライドは高く、表向きでは余裕な風を装っていますが、裏では人に勝つために誰よりも努力しています。対戦相手は主にルナ様なのですが、彼女は自分の才能がルナ様より劣ることを自覚しています。それでも、彼女は勝つために努力し続ける。この努力に自分は胸を強く打たれました

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↑ルナ様に負けたのが悔しくて泣いているユーシェ。いや可愛すぎやろ…つり乙で一番刺さったCGです。

 

「努力は才能に勝てるか」というテーマは割と昔から使い古されてきたと思うのですが、自分こういうのめっちゃ好きなんですよ。「あおかな」を自分がおすすめしているのも、こういう気があるからだと思います。努力するヒロインって応援したくなりません?ルナ√は主人公とルナ様の信頼関係をプレイヤーの視点から見て感動する、三人称視点としての良さがあると思います。一方でユーシェ√はユーシェを応援したくなる、言い換えれば主人公視点としての良さがあると思います。この作品は、ルナ√の1強で語られることが多いような印象がありますが、物語に対する没入感という点で見たら自分はユーシェ√が最も優れていると思います。

4.おわりに

今回、「あおかな」と「つり乙」という2つのえっちやねゲームについて紹介しましたが、世の中にはこれら以外にも素晴らしいえっちやねゲームが溢れています。気になった方はお近くのえっちやねゲーム上級者の方におすすめの作品を聞いてみると良いと思います。また、この記事を読んでこれら2つの作品に興味を持っていただければ、筆者としてこれ以上の喜びはありません。それではここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!