やまそうの音ゲー紀行

音ゲーに関する幅広い話題について書きます(上達論多め)

ビジネス書と音ゲーのモチベを鍛える事

どうも、やまそうです。1月は試験でバタバタしていたので、新年初記事になります。今年もよろしくお願いします。

 

今回は少し意外な所から話を始めてみたいと思います。個人的な事なのですが、少し前に7つの習慣という本を読みました。*1有名な本なのでタイトルくらいは聞いた事がある方が多いのではないでしょうか。いわゆる「ビジネス書」や「自己啓発書」に属する本です。

 

有名な本です

この本は凄くざっくり言うと、「交渉術などの小手先のテクニックで人間関係をどうにかする『個性主義』ではなく、人格を磨く『人格主義』を実践する事で成功を収められるようになる」といった事が書かれています。詳しい内容は実際に読んでもらうとして、一通り読んで自分も「一部実際に適用するのが難しい事も書いてあるけれど、概ね良い事が書いてあるなぁ~」と思いました。

 

しかしここで同時に1つの疑問が湧きました。

「この本を読んで、実際に行動する人、そしてその結果成功した人ってどれくらいいるんだろう?」

 

売れているビジネス書に書いてある事、というのは一定の評価をされている以上正しい可能性が高いし、実際にやってみたら成功するのかもしれません。しかし、「読んだ人が実際に成功するための行動を起こすか?*2」というのは全く別の問題です。例えば元々意識低い人がそういう本を読んで「意識高い人」の在り方を見せられても参考にならない気がします。逆に意識高い人でさえ、読んだ直後は参考になったり「この本を参考にして頑張ろう」と思ったりするでしょうが、「数ヶ月後にその本の内容を覚えているか?」と言われるとかなり怪しいと思います。*3

 

何が言いたいかというと、ビジネス書を読んで「意識高い人」になって成功するためには、自分の中で「『意識高い人』になって成功するんだ」という強烈な動機付けが必要なのではないか、という話です。その行動の源になるのは単にビジネス書を1冊読んだ程度で身に付くものではありません。*4

 

少し脱線しますが、「意識高い人」とは似て非なる存在として、ビジネス書を読んで成功した"つもりになる"人々の事は俗に「意識高い系」などと揶揄される事があります。また最近ではビジネス書がブームになった結果、粗悪な内容*5の本が増えたため批判の対象となっています。

一般ビジネス書のフリをした強烈なビジネス書皮肉本です。ずっと前から興味アリなのですが、まだ読めておらず……

もうそろそろ音ゲーの話をしましょう。何故いきなりビジネス書の話をしたかというと、音ゲー上達論も似たようなものだな、と思ったからです。

 

この記事を読んでいる方々なら、「音ゲー上達論」にまつわる記事を読んだ経験がある人は多いのではないでしょうか。ではそこに書かれてあった内容をどの程度覚えていますか?読んだ時に「これは有効そうだな」と思った内容をどの程度実践していますか?

 

もう1つ聞きましょう。KACやKoP、BPLなどの音ゲーにまつわる公式大会はいくつかありますが、それを観て「自分も頑張って上手くなるぞ!」と思うプレイヤーは多いと思います。ではそれらの大会の半年後、大会直後の何割のモチベーションで音ゲーに取り組めていますか?

KAC再開おめでとうございます

厳しい事を聞きましたが、私は読者に向かって「音ゲーに真剣じゃない」「もっと真面目に音ゲーをやれ」だなんて言うつもりは全くありません。*6特に、前者に関してはむしろ「覚えてなくて当たり前」だと思います。*7元々遊びである音ゲーに対して目的意識を持って取り組む事自体が特殊であり、更にそこで「特定の練習法を実践する」となると、相当な精神力を消費するのは想像に難くありません。

 

つまり、先で述べたビジネス書の論理を転用するなら、音ゲー上達論を確実に活かすためには、自分が『音ゲー意識高い人』になる、という事を自覚しなければならない」という訳です。*8では、前述した厳しい練習に耐え得る"意識の高さ”、言い換えるならば「音ゲーモチベの高さ」はどこで見つけてくれば良いのでしょうか?

 

そこで自分が提案したいのが、「モチベーションは育てるものである」という考え方です。「音ゲーが上手くなりたい」と考える人は恐らく何かきっかけがあってそう思ったのではないでしょうか。レート~になりたい、憧れのプレイヤーがホームにいる、公式大会の盛り上がりを見て、などなど……

 

そして、練習すれば必ずその目標に近付きます。すると、憧れの目標が前より近付いてもっと頑張る気になります。これを繰り返していく事で、要求される練習量も厳しくなりますが、それに合わせてより強いモチベ―ションを得られるのだと思います。理想論なのは分かっていますし、実際にはなかなか上達せずにフラストレーションを感じる事もあるでしょう。それでも、「目標に近付く過程を楽しむ事」というのは継続する上でも大事なのかなと感じます。

有名な画像ですがかなり本質を突いていると思います

音ゲーの公式大会などを見ていると、試合の結果で感情的になるプレイヤーをよく見かけます。公式大会に出場するトップレベルのプレイヤーになると、音ゲーでこれを成し遂げないと自分が自分ではなくなってしまう」と思うような強烈なモチベの源、言うなれば"核"を持っているのではないでしょうか。だからこそ、鍵盤やボタンをリズムに合わせて叩く"だけ"で人の心を動かせるドラマが生まれるのでしょう。

晶也「強い人は熱いところがあるもんだよ」

そういう熱さがないと、ハードな練習に耐えられない。

蒼の彼方のフォーリズム 第六話 「決戦、そして」より

 

ここまで書いてきた事ですが、「そもそもそこまでして音ゲーって上手くならないとダメなの?」と言われてしまえばそれまでの話でもあります。でも、個人的には「上手くなりたい!」と思った経験・気持ちを大事にする人が増えたら嬉しいな、とも思います。何にハマるかは人それぞれですが、今BPLプロとして活躍している人達を始めとして、自分の周りで音ゲーがきっかけで人生が変わった人を沢山見てきたので……別に音ゲーでなくても全然構わないので、自分の人生を変えるチャンスは行動さえ起こせば意外とすぐそこに転がっているものなのかもしれません。

 

では今回はこれで。

 

 

 

 

 

 

 

*1:ちなみに読んだきっかけは偶然家に置いてあったからです

*2:以下、成功するための行動を起こす人を「意識高い人」と呼ぶ事にします

*3:ちなみに「7つの習慣」作中では「この本は1度読んでおしまいの本ではなく、何度でも気になった時に読み返すものである」という事が言及されています

*4:その本に人生観が変わるレベルで心が動かされた、とかなら別かもしれませんが……

*5:一例ですが、「複数の本を比較した時に正反対の内容が書いてある」など。一部では著者の体験にのみ基づいたサンプル数n=1の内容を堂々と書いてある物もあるのでそうなるのは必然とも言えます

*6:これは何度も言っている事ですが、音ゲーの楽しみ方は人それぞれ

*7:この記事を書いている自分ですら「自分でプレー中に考えた内容を翌日完全に忘れている」なんて事はザラです

*8:汎用性が高く、すぐ使えるタイプの上達論(コツのようなもの?)もあるので一応例外もあります