やまそうの音ゲー紀行

音ゲーに関する幅広い話題について書きます(上達論多め)

都17thオンゲキ部門最終試合と京音で僕が学んだ事。

どうも、やまそうです。

 

ここ数日は引っ越しの手続きでバタバタしていたのですが、取り敢えず何とかなりそうな目処が立ったので筆(?)を取る事にしました。

 

という訳で都17thオフライン*1を振り返ってみます。自分が出場したのはオンゲキ部門です。オンライン版も出場したかったのですが、対策する時間がありませんでした……プロセカとかは出てみても良かったかも。*2

 

3月中ずっとこれです

対戦相手はmistyBaさん。彼と当てられる事は参加申請を出した段階でほぼ確定だろうなと思っていたのですが、対戦相手があまりに強すぎます。15理論値を多数持ち、特にApollo理論値、Selenadia理論値など、KoPに出場している選手に匹敵、もしくはそれ以上の実力を持つプレイヤーです。

 

 

・試合前に考えた事

今回の試合へ臨むにあたって、一番重視していたのは「魅せる試合をする事」でした。自分は前回の都には参加していなかったのですが、ありがたい事に今回の対戦カードはオンゲキ勢の方々から期待されていたようで、運営の方々には「都17thKoP部門」と称して一番盛り上がる最終マッチに持ってきてもらいました。

 

自分自身、(後半3年は某感染症の影響でほとんど対人イベントには参加できなかったのですが)都の対面で対戦する雰囲気が大好きなんですよね。一発勝負特有の緊張、自選曲発表と他選曲が発表された時のお互いの選手の反応、スーパープレーに沸くギャラリーetc……その全てが"都"という特別な場には詰まっています。

都最高の瞬間

特に、各機種の最終戦ではその機種が最も上手い人同士が激突する*3ため非常に盛り上がります。自分も1~3回生の頃に同期や先輩が最終戦に出場している姿を見て「カッコ良い」と思ったものでした。

 

そして6回生という最高学年*4になった今、こうしてプレーを見て沸く観客からプレーを見せて「沸かせる」選手側になれる、というのはとてもありがたい事ですし、だからこそ自分の音ゲーサークル生活の節目として「この試合では『ドラマ』を見せる」という思いで試合に臨みました。

 

 

※今回の対戦は自選と他選曲(選曲制限は~15.4)、運営課題曲(3曲からの候補でランダム)で勝ち星制です。

・自選曲を考えるにあたって

対戦相手となるmistyBaさんは、14+や15が異様に上手いのに対して14以下は未プレーの曲がある程に手薄なのは分かっていたので、相手が初見の曲を根暗サーチして投げる事でほぼ確実に勝つ事ができたでしょう。

 

本来勝ちを優先するのであればそうするべきだったと思います。*5しかし、初見殺しを仕掛けて勝つのって「当たり前」なんですよね。先にも述べた通り今回の試合では盛り上げる事を最優先にしていたので、それを捨ててまで確実に勝てる1勝、消化試合の1勝を拾いに行ってもそれは自分が納得できる「良い試合」にはできない、と考えました。

 

さて、最初の自選曲候補はAi C(MASTER14+)でした。この曲はAi Nov、Ai Drewに続くFeryquitousさんのAiシリーズ3作目にあたり、曲の終盤に難しい6鍵配置が降ってくるのが特徴です。

見たまま押せ高校

↑の配置は理論値を出している方でも読み替えて押す方がいる程度には難しいのですが、自分はこの配置を見たまま押す事ができるため練習の時にはBREAK3個以下のABFBが安定するくらいには得意曲でした。という事で最初はこれを投げる予定だったのですが……

なぜ伸びたし

なんと息抜きでやったLAMIAが偶然伸びました。出した当時全ラン13位くらいだったと思うので結構上手いはずなのですが、これでも彼の自己べ(1009500くらい)には負けてます。なんで??????

 

ともあれ、「15で101万をぽんぽん出してる彼が9500『しか』出ない*6」という事から恐らく終盤が安定しないんだろうな、と思い自選曲はLAMIA(MASTER15)に決定。当然自分も終盤はほぼ運ゲーでしたが、「SSS+以上を出して負けるならもう仕方ないよな」と割り切って選曲。結果的にめちゃくちゃ盛り上がったので良かったと思います。

現代アート

 

 

・他選曲、課題曲対策

ぶっちゃけた事を言うとあんまり対策できませんでした。と言うのも、都の直前に国家試験の合格発表があったりしてバタバタしていたので……今回の都では前日広島から夜行バスで7時間かけて京都に戻った翌日に参戦していたらしい。過酷なスケジュールすぎるよ~

 

他選に関してはApolloかMarbleBlue.辺りが飛んできたら嫌だなぁと思っていましたが、中途半端な練度で太刀打ちできる訳がないので完全に捨ててました。これが経験値の差かぁ~

 

課題曲の候補は脳天直撃(MAS15)Opfer(MAS15)ω4(MAS15)このレベル帯になってくると1HIT出すだけで致命傷になり得るため、課題曲に関しては「1009000↑出して負けたら仕方ないし、観客にも納得してもらえるだろう」と割り切りムードでした。この中だと脳天直撃が一番得意、なのか……?

課題曲一応触りはしました

 

 

・試合結果

??????

という訳で無事3タテされました。と言うよりmistyBaさんの出してるスコアがあまりにも異常すぎます。Selenadiaに関しては1箇所運指が飛んで2000点くらい吹き飛ばしたので完全に自分が悪いのですが、LAMIAとOpferに関しては上振れを引けた方ですし実際KoPとほぼ同水準のスコアだと思います。って言うかOpfer3個って何個

 

また、余談ですが試合後に本人と話したところ「Ai CはPスコアが更新されているのを確認していたので投げられる予想をしていた、LAMIAも全ランが動いていたので1008500くらいは一発で出せるように練習していた」と言われました。オンゲキの腕だけでなくネトストでも完敗です。

KoP The 3rdの試合結果から。参考程度に

 

 

・試合の感想と京音への思いと自分のこれから

という訳で試合結果を見ると

?「計算通り、完璧~♪」*7

とばかりにボコボコにされた訳ですが、自分が掲げていた「魅せる試合をする事」という目標は達成できましたし、京大音ゲーサークル京音での集大成として相応しいと納得できる試合だったので後悔はほぼありません。

 

翌日の「裏都」*8でも遠隔*9で見ていた参加者の方から「オンゲキの試合観てました!会議室めちゃくちゃ盛り上がってましたよ!」と言われる事もあり、「誰かの記憶に残る試合を出来たんだな」と救われた気持ちになりました。

"何故か"早瀬ユウカさんの画像を貼っておきます

これは都17thブルアカ部門

さて、「京大音ゲーサークル京音での集大成」という話が出たのでここで京音について語らせてください。

 

自分が入学した代(2017年入学)は当時からすれば入部者がとても多い代でした。それに加えて凄いプレイヤーも沢山いました。ボルテで天下一音ゲ祭優勝の会津くん、ボルテでKAC西エリア大会に出場したスケットくん、現在ではAPINA VRAMESにてiidxプロプレイヤーとして活躍している46くんなど、ある意味「キセキの世代」だったのではないかと思います。*10彼らからはボルテやiidxのコツだけでなく、「上達を目指す音ゲーマーとしての在り方」を学ぶ事が多かったです。

 

また、先輩方にもお世話になりました。新歓の時に「世の中にはこんなに音ゲーが上手い人が沢山いるのか」と驚かされ、「自分もこんな風になりたい」と上達へのモチベーションに変えたのはもう6年前の事。双六さんには鍵盤ゲーの上達を始めとしてお世話になりましたし、むいさんやむつみんさんからは当時サークル内でプレイヤーが多くなかったギタドラDDR*11で一緒に遊んだり色々教わったりしました。

音ゲーサークルを通じた出会いは本当にありがたいものでした

ここまでは良い話しかしてきませんでしたが、ここから少しネガティブな話。今こうして(自分で言うのは烏滸がましい気もしますが)「音ゲーが上手い先輩」にはなれた一方で、心残りが全くない訳ではないです。と言うのも、「大学在学中にAC音ゲーの公式大会に出場する」という目標をこっそり掲げていたのですが、それは結局達成できませんでした。まぁ某感染症のせいで後ろ3年はまともに活動できなかったのもありますが……

 

感染症について補足すると、それがきっかけの1つとしてボルテをやらなくなってしまったのももう1つの後悔です。自分の中では完全に引退したつもりはないのですが……ちなみに↑で述べた方々に加え、現在APINA VRAMESにてSDVXプロプレイヤーとして活躍しているよばて選手は自分の元ライバルであり、一時は共に切磋琢磨した仲でした。

 

という訳でサークルの同期やよく交流しているプレイヤーが公式大会へ出場したりプロプレイヤーになったりと輝かしい実績を残している中、「自分はいったい何者なんだろう」という「大会コンプレックス」とでも言うべき気持ちを抱えている、というのが今の正直な気持ちです。

 

 

 

これからの話をします。今では何の縁あってか、オンゲキをやっていますが「ボルテでランカーになれなかったからオンゲキに逃げたんだ」とは思われたくないですし、自分でもそういう風に思いたくはないです。そのためには、オンゲキをきちんとやっているからこそ出せるようなずば抜けた実力が必要です。

 

自分は元々、色んな機種をやっている人は新しい機種を始めた時に他機種の地力を流用できるのですぐに上手くなる、いわゆる「『音ゲー』が上手い人は音ゲーが上手い」という思想を信奉していました。実際ここ数年の様々な機種を見ていると国内海外問わず何かしらの音ゲーで圧倒的な地力をつけたプレイヤーが音ゲーを"破壊"する流れが見られており、この格言の正しさが部分的には証明されているように思います。

 

しかし、多くの音ゲーは「圧倒的地力で殴る」事が有効な譜面だけではありません。オンゲキで例えるなら、HainuweleやShamshirだけじゃなくて、Diamond DustやViyella's Screamのような局所的に見たまま押すだけで解決できない譜面も出来る必要があります。という訳で、今では「地力こそが正義」という極端な考え方から「地力を持った『初心者』が地力だけで解決できる『高難易度譜面』をあっさり攻略するのが衝撃的だからよくTwitterなどで取り沙汰されているだけで、結局トップに行く為にはその音ゲーをやり込む必要がある」という考えに変わりました。

 

ところで自分が地力*12にこだわっていた理由についてですが、自分は元々実家暮らしだったので夜遅くまでゲーセンで粘着する、というムーブがやりにくかったというのがあります。またバイトをする時間もあまりなかったので、少ないクレ数で成果を出す必要がありました。そこで、「地力をつければ成果を出すために必要なクレ数が減るだろう」と考えて地力をつける事に専念していました。

 

ここで現在の話に繋がります。私事になりますが、3月末から一人暮らしを始めました。これからは仕事で忙しくはなるのですが、音ゲーをするお金も時間もそこそこには確保できるはずですし、最寄りのゲーセン環境という意味でも京都にいた時よりも恵まれていそうな感じです。

今泣きながらMEGATON BLAST理論値粘着しています

という訳で、引っ越して早速「1曲ずつ101万出すまで粘るような練習」を試しています。これまでちゃんとやってこなかった事なので正直めちゃくちゃハードですが、今より前に進むためには必要な事なのだろうなぁと。ここで粘れるかどうか、というのが自分の音ゲーマーとしての真価が問われていると思いながらこれからも頑張っていきます。

最高の思い出になりました

では今回はこれで。

 

 

 

 

 

・おまけ

Amazonの欲しいものリストを貼っておきます。支援してくださると書いてる人がめちゃくちゃ喜びます。

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*1:東大、京大、阪大、神戸大の4大学の音ゲーサークルが大阪に集う音ゲー交流会。実力別にマッチングが組まれ、ゆるめの対戦からガチの殴り合いまで色々あります。なお、同様の交流会をArcaea、プロセカ等で行うオンライン版も別で開催されています

*2:出てたら出てたでspriteさん辺りにボコボコにされてそう

*3:都では実力が下の順から対戦が進行していく事が多いです

*4:正確にはD進する人もいますが……

*5:例えば公式大会のような場であれば自分も確実にこうしていた

*6:この表現が既に異常な事に気付いて欲しい

*7:こんなにオンゲキが上手い早瀬ユウカさん怖すぎるよ~

*8:都の翌日に貸し会議室に皆で集まってわいわいする会。音ゲークイズをやっている事が多いです

*9:今回の都では「参加者が会場に入りきらない」という都合上、現地観戦組とDiscordでの配信を貸し会議室にて遠隔で観戦する組に分かれていました

*10:ちなみに46くんはインカレでの入部となっています

*11:ギタドラDDRも面白い音ゲーなので後輩の皆さんは是非遊んでみてください

*12:ここでの地力は「見たまま押す能力」とほぼ同義