やまそうの音ゲー紀行

音ゲーに関する幅広い話題について書きます(上達論多め)

【オンゲキ】Memories of O.N.G.E.K.I.から見る、オンゲキ運営の凄さ

どうも、やまそうです。

 

今回はオンゲキのMemories of O.N.G.E.K.I.というイベントについて語ります。このイベントですが、間違いなく音ゲー史に残る解禁イベントだったと思いますし、Winter Memory解禁後の流れはTwitter音ゲーマーの間で大騒ぎになりました。そして、その凄さをオンゲキをプレーしていない音ゲーマーにも伝えたい!という事でこの記事を書きます。

今となっては懐かしい……

詳しい解禁方法等については以下のツイートが参考になるかと思われます。読んでおくとこの後の文章が読みやすくなるかもしれません。

 

1. RATING 17.00の謎
オンゲキにはCHUNITHMやmaimaiと同様にレートと呼ばれる実力指標が存在します。詳しい計算方法については割愛する事にして、ここでは「SSS+(1007500点)を取ればその曲で得られる単曲レートは頭打ちになる」という事だけ頭に入れておけば良いでしょう。このイベントが行われたbright MEMORYというバージョンではLv14+、15の高難易度譜面が続々と追加されました。そのため、プレイヤーの間では「今作の最後にはレートの理論値が17を越えるのではないか?」という推測がされていました。

 

と言うのも、CHUNITHMでも昔似たような事があったからなんですね。CHUNITHMが現在の新筐体になる前で最後のバージョンとなる「CHUNITHM PARADISE LOSTにおいて、この作品のボス曲にあたる「祈 -我ら神祖と共に歩む者なり- 」が追加された事によりレート理論値が16を越えました。そして、PARADISE LOSTでレート16に到達したプレイヤーは「皇帝」と呼ばれる虹称号が獲得できました。*1そのため、オンゲキでも同様にレート17到達で虹称号が獲得できるのではないか?と言われていました。

ボス曲アーティスト全部乗せ

そして、Winter Memory解禁当日。Winter Memoryを完走すると、ある条件を達成した後にO.N.G.E.K.I. Memoryが出現し、このマップを完走すると怨撃(LUNATIC15)とSelenadia(MAS15)がプレーできるようになります。*2

 

さて、ここでレート理論値の話に戻りましょう。この時点でのレート理論値ですが、怨撃を除いた場合16.98、怨撃を含めても16.99となり17に届きません。言い換えれば、O.N.G.E.K.I. Memoryにおいて解禁できるμ3(MAS15)、END CHAPTERにおいて解禁できるRecollect Lines(MAS15+)のいずれかを解禁しなければ、レート17には到達しないように調整されているという訳です。調整が上手すぎるんだよなぁ……

 

ちなみに、レート17に到達すると「RATING MASTER」という虹称号を獲得できます。目安としてはμ3以外の15がほぼ全曲SSS+出ていて、Recollect Lines(MAS)がSSS(1000000点)くらい出れば良いのかなという感じですね。*3

 

2. 大きな賭け

O.N.G.E.K.I. Memoryフォルダにおいては、他の解禁曲と同時に「?/5」「?/17」と書かれた条件を満たさないとプレーできない謎の楽曲が存在しました。プレイヤーの検証の結果、謎の数字はそれぞれ「Spring、Summer、Autumn、Winter Memoryにて登場したLv15とO.N.G.E.K.I. Memoryで解禁されるSelenadiaの内、理論値(1010000点)を取っている楽曲数」「Make UP Future!と呼ばれるメモリーチャプター内で入手できるカードを完凸したキャラクター数」を指している事が判明します。後者も相当数のジュエル(ゲーム内通貨)が要求される条件なのですが、前者の条件があまりに人間離れしたものでした。

 

どれくらい人間離れした条件かというと、そもそもSpring、Summer、Autumn Memoryで登場したLv15を3曲とも理論値出している人間が全国に2人しかいません。そしてそれに加えてWinter Memory以降で解禁される光焔のラテラルアークとSelenadiaで理論値を出してください、と言われているのだから「本当に人間に達成可能なのか?」と全てのオンゲキプレイヤーが思ったはずです。しかし、その2人の内の1人がそれら2曲で理論値を出し、この条件の達成者が現れます。

 

さて、運営はテクニカルスコア条件の達成者が出る事を想定していたのでしょうか?ここからは憶測になってしまうのですが、自分は想定していたと思っています。もちろん、いつまで経っても達成者が現れないようであれば緩和する事も考えていたでしょうが、結果として運営は「2人のうちいずれかが新曲Lv15の2曲で両方とも理論値を出す」という事に賭けて、結果的にその賭けに勝ったのが本当に凄いと思います。ここまで特定のプレイヤーに音ゲーの未来を委ねた音ゲーは恐らく過去ほとんどないでしょう。それだけ運営がプレイヤーの実力を信頼している、というのが伺えた出来事でした。

 

3. プレイヤーの多様性を活かしたイベント
他の音ゲーとオンゲキの大きな違いが「プレイヤーの多様性」です。普通の音ゲーは、当然ですが音楽ゲームを楽しむ層がプレーします。しかし、オンゲキでは「音楽ゲームを楽しむ層」に加え、「弾幕譜面が得意な層」「キャラクターを愛でる層」が多様に絡みあっています。そして今回のイベントはその全ての層が楽しめる、活躍できるものだったと思います。運営がプレイヤー層の広さをきちんと理解しているのが本当にえらい!運営もオンゲキというゲームがめちゃくちゃ好きなんだろうなぁ……

 

音楽ゲームを楽しむ層→多数の高難易度譜面が追加された(μ3、Recollect Linesに至っては演出付き)


弾幕譜面が得意な層→怨撃、怨撃・真*4が追加された


キャラクターを愛でる層→?/17の条件を達成する事によって追加されるHEADLINERは筐体でムービーが再生される演出がある、Recollect Linesのプレー条件がASTERISMの3人のMake UP Future!のカードを印刷して筐体前のスロットに刺す事でした

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4. SNSを活かしたイベント運用
これはmaimaiのPANDORA BOXXXの時もそうだったのですが、「プレイヤーが協力して解禁を進めたり、隠し要素を見つけたりする」というコンセプトが良いですね。自分自身「音ゲーの大きなアップデート当日の雰囲気」が大好きな人間なので、Winter Memory当日はずっとTwitterに貼りついていました。また、このようなイベントは非オンゲキプレイヤーの目にも留まって宣伝になる、興味を持ってもらえるという点も魅力的です。

maimaiでらっくす移行時の説明会スライドから

ここで、少し時は遡ります。Winter Memory以降は特に隠し要素が多かった本イベントですが、実はそもそもメモリーチャプターの存在自体が隠し要素でした。オンゲキbright MEMORYは2022年3月3日に稼働開始したバージョンですが、稼働当日に解放条件を偶然満たしてしまったあるプレイヤーによってSpring Memoryという謎のフォルダが存在する事が明らかになります。最初は「バグで隠し曲がおチラしてしまったのではないか」とも言われていましたが、解禁を進めていくと、数日前である2月27日に行われたセガ音ゲーの全国大会「KING of Performai The 3rd」にて初お披露目されたOp.I《fear-TITΛN-》が出現して大騒ぎになりました。まさかこういう形でプレーできるようになるとは……実はKoPの配信でこの楽曲の告知ではコハDが「何らかの形で遊べるようになる」と敢えてぼかした言い方をしていたのですが、こういう事だったんですね~

 

おわりに
ongeki_officialに一生ついて行こうという覚悟を固める位には凄いイベントでした。こんな凄いものを見せられて心が動かないオンゲキプレイヤー0人説まであります。

 

もう少しすればメジャーアップデートと同時に新しい「オンゲキ譜面部会報」が出ると思うので、そこでこのイベントの真意が語られるのではないかと思います。個人的にはRecollect Linesの運営側最高スコアがどれくらいかは聞いてみたいですね。そんな事言ってたらABFB出されたらしいですが……???

 

これからもオンゲキがもっと発展していく事を1オンゲキプレイヤーとして強く願います。
そして、最後は星咲あかりちゃんのこの言葉で〆させていただこうと思います。

 

「これから」も奏でていこうよ!!

オンゲキの未来は明るい

 

*1:ちなみにCHUNITHMの皇帝は200人くらいいるらしい、人類CHUNITHMが上手すぎでは?

*2:怨撃はオンゲキ特有のいわゆる「弾幕譜面」なので通常の音ゲー力とは全く別の能力が要求されます

*3:今作限定の称号だとしたら全ラン見た感じ50~100人くらいに落ち着きそう?

*4:非オンゲキプレイヤーも怨撃・真の譜面動画はあまりに"ヤバい"ので一見の価値あり