どうも、やまそうです。
さて、オンゲキの『ハミダシクリエイティブ』コラボ、おめでとうございます!!!
ずっと「オンゲキやってる層と相性良さそうだしコラボ来ないかな~」とは思っていましたが、ついに来たかという感じですね。取り敢えず「一冊のアロー」が本当に良い曲なので聴いて!!!!!!!!!!!!
さて、良いコンテンツは布教すれば布教するほど良いらしいので、今回の記事ではオンゲキーズの皆様に美少女ノベルゲーム*1を布教します。
今回の記事ではノベルゲーを全く触った事のない入門者向けに、「美少女ノベルゲーム」とは何ぞや、という所から始まり、ゲームの魅力やおすすめ作品/楽曲について語り尽くします!
・美少女ノベルゲームとは
美少女ノベルゲームとは、(大雑把に言うのであれば)ノベルゲームの中でも特に攻略ヒロインとなる美少女が登場するもの、そして読み手/主人公が最終的にヒロインと結ばれる事を目指す*2ものを指します。イメージとしては、「美少女の登場する高級な紙芝居」くらいの認識でOKです。
これらの作品は多くが18禁であり、ヒロインとのHシーンが存在します。そのため俗に「エロゲ」と呼ばれる事もあるのですが、「HシーンのあるRPG」のような作品もエロゲに含まれるため、この表現には注意が必要です。*3
・ノベルゲーの読み方
多くのノベルゲーは大まかに共通√*4と個別√に分かれます。共通√は最初に読む事になるパートで、基本的に一本道なので読み進めていきましょう。読み進める内にお気に入りのヒロインが見つかるはずです。
共通√を読み進めると、各ヒロインの個別√に分岐する選択肢が出現します。個別√は「選択肢で選んだヒロインを攻略していくパート」です。読み進めてヒロインを落としましょう。
昔はマルチエンディング方式で分岐が大量にあるノベルゲームもあったのですが、現在では「誰のルートに分岐するか?」というのが分かりやすいゲームの方が主流になりつつあるため、基本的には上記の形式である事が多いです。例外としては、「全ヒロインを攻略し終わった後に完結編のようなまとめの物語が始まる」*5や「(物語の内容上)攻略順序を指定されており、他のヒロインを攻略してからでないと攻略できないヒロインがいる」*6などがあります。
・ノベルゲーの魅力とは
ではノベルゲーの魅力とは何でしょうか?ここでは3つ挙げてみる事にします。1つ目が、「好きなヒロインと疑似恋愛を楽しめる」という所。「それだったら別にHシーンいらなくね?」と言われそう*7ですが、好きな女のえっちなシーンってあった方が良いらしい。
個人的な事を言うと、そういうシーンが実際にえっちかどうかは実はあまり問題ではなくて、「主人公くんにしか見せないヒロインの一面がある」という事実の方がよっぽどえっちなんすよね~
2つ目の魅力は「プレー済みの作品を通して人と交流するのが楽しい」という所。特にノベルゲーって「文字」が主役なので、読む事書く事が好きな人が多いんですよ。自分がゲームを完走してからそのゲームに対する他人の感想文を読んでいると、「このシーンにこういう意味があったなんて気付かなかったな……」「この作品ってそういう風にも読む事ができるんだ」という風に様々な発見があります。*8
人の感想文を読むのは自分→他人への一方的な行為ですが、ノベルゲーのオタクと通話で最近プレーしたゲームやおすすめの作品についてお互いに語り合うのも楽しいんですよね。これはある意味音ゲーマーが譜面や曲の話で盛り上がるのと似たような感覚で、同じ趣味を持った他の人と交流するっていうのは楽しくもあり、自分の好みを固定化させないためにも大切だな~と最近感じます。
そして3つ目の魅力は「出会った作品が生き方/価値観に影響を与えるかもしれない」という所。色んな作品を触っていると、「この作品のテーマは凄く考えさせられる」「このゲームのこのシーンがずっと頭から離れない」というものに出会うかもしれません。それがあなたにとっての"魂の作品"です。おれは『あおかな』と出会って人生が変わったけど、お前は?
"魂の作品"となり得るゲームは作中で何かしらのテーマを扱っている事が多く、往々にして内容そのものの理解が難しい事も。では、ただ恋愛するだけのゲームに意味がないのかというとそういう訳ではないし、そもそも「あらゆる作品にテーマがあって教訓的であるべき」とも思いません。あくまでノベルゲーは娯楽だし、テーマだけを語るのであればそれはノベルゲーである必要はない*9からです。と言うよりも、「自分が心から好きな作品が今の自分の在り方を形作っているとちょっと嬉しいよね」というオタクの願望の表れなのだと思っています。
・よくある質問
Q1. 誰から攻略すれば良い?
好きなヒロインから攻略するか、最後に回すか、というのはマジで人によります。自分は最後に回す派です。
一方、ヒロイン同士の好き度合いが同じくらいの場合はセンターヒロイン*10の√では物語の根幹に関わる話が登場する事が多いため、後回しにすると最後まで楽しめます。
Q2. どこで買う?
箱で買う事にこだわりがなければ、FANZAのDL販売で買うとお得な事が多いです。
Steam並の頻度でセールをやっているので、定期的に確認しておきましょう。『まいてつ』が色んな所で数百円で投げ売りされている話はかなり有名ですが、その他にもセール中だと500円や1500円で良作が購入できる事も。
もし箱で買う場合は、ソフマップなどで中古品を探してみるのも手です。DL販売で買うよりも箱の中古品の方が安い場合があります。
Q3. どういうゲームを買えば良い?
これも人によります。一つの目安として、ノベルゲーには大きく分けて「キャラゲー」「シナリオゲー」の2種類があります。
キャラゲー: ヒロインとの日常や恋愛描写に特化した作品
シナリオゲー: ヒロインとの恋愛描写よりも、物語そのものを面白く見せる事に特化した作品
しかし、これはあくまでも大雑把な分類であり、恋愛描写とシナリオの面白さが両立しない訳ではない事には注意。個人的にはノベルゲー初心者の方だとノベルゲーに対して「ヒロインと恋愛するゲーム」という印象を持たれる事が多いと思うので、1作目はキャラゲー寄りの作品から触ってみるのが良い気がします。
何作かプレーしていくと、自分がキャラゲーとシナリオゲーのどちらが合ってるか、好きなシナリオライターさんや声優さんのような"好み"が出てくるようになります。それまでは世の中に転がっている初心者向けノベルゲー紹介記事を見て良さげなものを選んでおけば大きく外す事はないかな、と思います。
こぼれ話: 「批評空間」について
ノベルゲーの有名なレビューサイトに「ErogameScape -エロゲー批評空間-」があります。これはノベルゲーのデータベースであると同時に作品ごとにユーザーが感想文を書いて100点満点で点数をつけられるようになっているサイトです。しかし、このページの取り扱いには注意が必要です。
批評空間のレビューは主に作品の内容そのものに対して言及される事が多いため、結果的にキャラゲーは低めの、シナリオゲーは高めの評価をされがちな傾向にあります。*11
点数が付けられる事によって世間的な大体の評価が把握できるのは確かに便利なのですが、そもそもキャラゲーとシナリオゲーを同一の尺度で定量的に評価する事はまず不可能なんですよ!!!(思想)(うるさいオタク)
また、「批評空間で高得点だった作品が自分には全然合わなかった」という事は往々にしてあります。世間的な好みと自分の好みが一致しない事もあるし、ノベルゲーム初心者目線での好みとコアなノベルゲーマー目線での好みは全く異なるでしょう。以上の理由により、批評空間の点数はあくまで参考程度に留めておくのが良いと思います。個人的な印象だと、中央値が80点以上のゲームは世間的には良作、85点以上は傑作くらいのイメージ。
これだけだと自分が批評空間のアンチみたいに思われそうなのですが、データベースとしては非常に有用ですし、長文感想をまとめておく場所としてよく使わせてもらっています。あくまで付けられる点数に対して「ほんまかなぁ」と思っているだけなんです……↓は自分の批評空間のページ。
https://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/user_infomation.php?user=yamasou0319
・おすすめ作品紹介
ここからは自分の考えるノベルゲー初心者におすすめの作品をいくつか挙げていきます。ついでに楽曲の紹介も。おれは皆にエロゲソングをもっと聴いて欲しくて……
①「ゆずソフト」作品全般
自分のデビュー作は『RIDDLE JOKER』でしたが、最近寄りの作品で見た目が好きなヒロインがいるゲームを選ぶのがお勧め。ゆずソフトの作品は、こぶいち/むりりん氏の描く可愛いヒロイン達との恋愛が楽しめる事が何よりの魅力です。あとUIが分かりやすくて良い!
シナリオはそこまでシリアスになりすぎず、ヒロインや魅力的なキャラクター達の山あり谷ありの日常が続く、という感じの作品が多いです。まさにキャラゲーの教科書的な存在であり、「ノベルゲーってどんな感じなんだろう?」という初心者がプレーするのにぴったりと言えるでしょう。
♪「恋せよ乙女!」
『サノバウィッチ』のオープニング曲です。ゲーム自体の評価が高いのもあり、ゆずソフトの代表作といえばこれ、という方も多いのではないでしょうか。曲全体を通して金管楽器が特徴的なサウンドとなっています。ところで動画説明文の所に2015年発売って書いてあるんですけどどういう事ですか???
②『ハミダシクリエイティブ』/まどそふと
あらすじ: 主人公の和泉智宏は超人気声優の妹・和泉妃愛にソシャゲのガチャ代すらせびるようなダメ人間。そんな中、前生徒会長が突如失踪し、彼女の思いつきによって実施されたくじ引きで急遽生徒会長に抜擢されてしまう。彼は役員集めに奔走しながらも、集まったクリエイターなヒロイン達と共に生徒会を運営していくのだった。
『ハミダシクリエイティブ』、通称『ハミクリ』も初心者におすすめのキャラゲーです。特に妃愛√は高く評価されていますね。個人的には華乃√がラブコメとして読んでいて楽しかったので好き。ともかく、魅力的なヒロインが揃っています。
あとキャラソンがマージで良いんですよ。本編も続編にあたる『ハミクリ凸』もそうなのですが、各ヒロインごとに別のエンディング曲が用意されており、しかも全部公式チャンネルで聴く事ができます。エロゲソングは公式がフルの音源動画を上げたりサブスク配信したりする事があまりない*12ため、本当にありがたい限り……!
余談ですが、タイトルに「クリエイティブ」とあるようにヒロイン4人ともクリエイターなのですが、いわゆる「創作もの」のように創作に対してどうこう語る作品を期待すると肩透かしを食らうかも。と言うよりは、「『クリエイター』という属性をヒロインが持っている」という捉え方をした方が良いと思います。
♪「Unreal Creation!」
『ハミクリ』のオープニングですね。俺は堀江晶太の書くエロゲソングが大好きなんだよ!!!!!!!!!『Hey Darling!』然り『raspberry cube』然り堀江の書くエロゲソングってベースの音が本当に良くて……
余談ですが、動画タイトルに「期間限定」と書いてあるにも関わらず一向に削除される気配がないらしい。やさしいね。
③『創作彼女の恋愛公式』/Aino+Links
あらすじ: 主人公の鏡寿季はスランプを抱えたシナリオライター。彼はスランプの克服を願ってクリエイターの集まる才華学園に通うため上京してきたのだが、そんな折に彼の幼馴染であり良きライバルだった彩瀬逢桜と再会する。彼/彼女らは学園の中で他のクリエイターと切磋琢磨しながら成長していく。
本作は『ハミクリ』と打って変わり、バリバリの「創作もの」です。前2作がキャラゲーだとすれば、こちらはシナリオゲー寄りと言えるでしょう。また、クリエイターの中でも「シナリオライター」「声優」「イラストレーター」のようなオタクと親和性の高いコンテンツを扱っているため、取っつきやすいと思います。
『創作彼女』はシナリオゲーの中でも特にメッセージ性が強いです。そのメッセージは必ずしも万人に受け入れられるものではないけれど、作中の登場人物達が悩んで出した選択を見守るような作品ですね。
全体として、創作に対してヒロインだけでなく学園の先生や周りの大人に至るまで様々なクリエイター観を持つ人々がいて、皆「価値観を持った芯のあるキャラクター」なんですよね。俺は覚悟が決まってる意志の強い女が大好きなんだよ!!!!!!
余談ですが、本作のシナリオを手掛けた工藤啓介氏はこれ以降にも『アンラベル・トリガー』という作品を発表しており、続編が2作(!?)出る事が決定しています。現代のノベルゲー業界では売れっ子作家の1人と言って差し支えないでしょう。
具体的な内容の話をすると、共通√が全部で8話構成なのですが、各ヒロインのメイン話が2話×4人で8話という少し珍しい構成になっており、これにより共通の段階で既にヒロインとかなり親密な関係になります。それでいて各章ともきちんと起承転結がつくため中だるみする事が全くありません。特に8章のラスト、√分岐直前のシーンは必見です。
「個別でやる話を共通でやってしまったら個別でやる事なくなるのでは?」と思われるかもしれませんが、そこはきちんと面白いのでご安心を。特に逢桜√は彼女が自分の好きなタイプのヒロインだったのもありますが、これまでにノベルゲーでやってきた個別√の中で1、2を争うくらいに印象に残りました。タイトル画面に戻ってしばらく放心状態になったゲームなんてこれ以降ないです。
↓昔あまりにゲームが良すぎて感想記事を書いたので良ければどうぞ
♪「奇跡なんか、いらない。」
なかなか思想の強いタイトルだなぁと思いますが、『創作彼女の恋愛公式』というゲームを全て読み終わった時に意味が分かるようになっているのが本当に良い……ちなみに公式のPVに収録されていない2番の歌詞は思い切り本編内容のネタバレを含むためプレーしてからフルバージョンを聴く事を強く推奨します。*13
④『蒼の彼方のフォーリズム』/Sprite
あらすじ: 空を飛べる靴「グラシュ」の発明により、空を飛ぶ事が当たり前になった世界。主人公の日向晶也はかつて「グラシュ」を使って空を飛び回るスポーツである「フライングサーカス(FC)」の有望な選手だったが、ある事が原因で選手を辞めてしまう。そんな中、引っ越してきた倉科明日香との出会いがきっけで彼は再びFCと向き合うようになる。
いつもの。オンゲキーズの皆様におかれましては自分が『あおかな』を激推ししている事は周知の事実だと思っているので正直紹介するか迷ったのですが、初心者におすすめ作品なのは間違いないので書いておきます。俺は倉科明日香さんの事が大好きなんだよ!!!!!!!!!!!
本作は架空のスポーツを題材にした部活物なのですが、試合の見せ方が凄く上手い!「空を飛び回るスポーツ」という性質上文字だけでは試合展開が分かりにくくなってしまう所を、適宜CGを補完する事でカバーしています。表現を文章だけでなくイラストにも委ねられる所はノベルゲーというメディアの強みですよね。
また、FCのルールや戦術周りがとても良くできています。作中ではそれらが丁寧に説明されるのですが、「このスポーツ実際にあるんじゃないか……?」と錯覚させられる程。架空のスポーツを題材にしたノベルゲー作品はいくつかあるのですが、ここまでリアリティのある世界を描けているゲームは他にないと思います。
内容についてですが、個別√では特にみさき√と明日香√が高い評価を受けています。対照的な内容なのでどちらが合うかは人によりますが、部活でも音ゲーでも、何かに真剣に向き合った経験のある方には必ず刺さるようなシナリオになっています。そのため自分は「音ゲーマーは『あおかな』をやれ」と布教しているんですね~
KoPファイナリストに脅されました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! pic.twitter.com/FOzajpVaxn
— ぶっちょ (@BGotogame) 2025年2月13日
余談ですが、続編でEXTRA1、EXTRA2というそれぞれ真白とみさきのアフターストーリーが販売されています。EXTRA1はFCの試合はないものの真白の魅力が引き出された良作、EXTRA2は本編みさき√の続きでこちらはFCの試合が多数収録されており非常に高い評価を受けています。
↓はEXTRA2のSwitch移植版のPVなのですが、絵がめちゃくちゃ綺麗*14なので未プレーでも是非見て欲しい!本編が気に入った人はEXTRA2は"絶対に"プレーした方が良いです。
♪「蒼の彼方へ」
ノベルゲーの曲、といえばOP/ED曲を想像する方が多いと思いますが、今回は敢えてBGMから持ってきてみました。上手く言えないのですが、「真剣勝負の果てに」という感じの雰囲気が出ていて一番好きなBGMです。ストーリー上重要なシーンで流れるのも良い!!!
⑤『9-nine-シリーズ』/ぱれっと
あらすじ: 舞台となるのは学園都市である白巳津川市。主人公の新海翔は平穏な生活を送っていたが、地震で地元の神社の神器が壊れたことにより都市が異世界と繋がってしまう。そこから流入した「アーティファクト」をきっかけに異能力に目覚めたアーティファクトユーザーの引き起こすトラブルに巻き込まれていく……
アニメ化も決定している9-nine-シリーズ。Re:ステージ!のオタクの方々には非常に見覚えがあるビジュアルですが、あの和泉つばす先生がキャラクターデザインを担当されています。俺は九條都さんの事が大好きなんだよ!!!!!!!!!!!!
また担当されている声優も超豪華で、全年齢版の方は*15阿部敦さん、杉田智和さん、種﨑敦美さん、福圓美里さんなどが参加されています。余談ですが主人公は上条当麻似の声で喋るし、ソフィーティアという異世界人のキャラがいるのですが、白井黒子似の声で喋るので、『とあるシリーズ』と勘違いしそうになりました。
読み方について。9-nine-シリーズは、『ここいろ』『そらいろ』『はるいろ』『ゆきいろ』の4作構成となっており、1作に1ヒロインが充てられています。基本的にはこの順で読み進めていけば良いのですが、最終作の『ゆきいろ』に関しては前3作の内容を踏まえているため、これだけは最後に読むようにしましょう。
またこれと別で『新章』というのもあるのですが、おまけシナリオのような扱いなので、やってもやらなくてもOKです。ちなみにSteamでも単体で売られてます。
内容について。正直あらすじを読んでもピンと来ないと思いますが、読み進めていくうちに世界観がふんわりと掴めてくる、という感じのゲームです。また詳しくは言えないのですが、ノベルゲーである事を活かしたギミックを作中に取り入れているのが良かったですね。
シナリオ面だけでなく、攻略ヒロインがみんな超魅力的なのも高く評価されている理由の1つです。特に2作目『そらいろ』のヒロインにして、主人公の妹・新海天は絶大な人気を誇っています。彼女は普段お兄ちゃんの翔をイジりまくるおちゃらけたキャラなのですが、実は小心者で翔の事が大好き、というそのギャップが良い!!!オタク*16はギャップ萌えに弱いですからね。
♪「ハルトキ~Spring Moment~」
3作目『はるいろ』のオープニングです。俺は堀江晶太の書くエロゲソングが大好きなんだよ!!!!!!!!!(2回目)
静かなピアノのイントロから一気にカッコ良くなる流れに米倉千尋さんのカッコ良い歌声がとても似合っています。ちなみに9-nine-シリーズのOP/ED曲には堀江晶太だけではなく、山口たこことTAKU1175も何曲か参加しています。実はこの方も様々なエロゲソングを手掛けているんですね~*17
そしてこれはガチの余談なんですが、落ちサビ前の間奏がめちゃめちゃRe:ステージの『永遠の一縷』の間奏に似ています。こっちも超良い曲なので聴いてくれ!!!!!!
⑥ジュエリー・ハーツ・アカデミア/きゃべつそふと
あらすじ: 主人公のソーマ・ジェイスはスパイ。彼は組織の命でジェム(意志)*18と呼ばれる不思議な宝石を研究しているジュエリー・アカデミアに学生として潜入する。彼は手違いで思っていたのとは違うクラスに配属されるのだが、クラスメイトは問題児だらけ。しかし、そんなクラスメイト達とソーマは世界の石化を企む組織《メデューサ》との闘争に巻き込まれていく。
最後に紹介するのが『ジュエリー・ハーツ・アカデミア』こと『ジュエハ』です。本作を代表する世界観設定として、意志(ジェム)があります。
意志(ジェム)とは「並々ならぬ意志が結晶化した宝石」のことで、その宝石が持ち主に異能力を授けます。例えば「剣が上手くなりたい」という意志であれば「剣技が研ぎ澄まされる」という能力が、「誰よりも早く走りたい」という意志であれば「走るのが速くなる」という能力が与えられる、という感じですね。これによって学園ファンタジーに加えて能力バトルの要素が加えられています。
本作の特徴として、大筋の物語に分岐が存在しない一本道のストーリーである事が挙げられます。確かに攻略対象のヒロインはいるのですが、それは本編と別のショートストーリーにて回収される、という形式を取っています。そのため、恋愛要素は控えめにシナリオに振り切った作品である事には注意が必要です。
また、しらたま先生の可愛らしいキャラクターデザインに反して世界観がかなり重いです。まぁ世界の危機に瀕しているから当たり前と言えば当たり前なのですが、結構簡単にヒトが石化したり死んだりします。
という訳で2つも注意点を挙げて少しビビらせてしまったかもしれませんが、超良いゲームなんですよこれが。まず、意志周りの設定が凄く良く出来ているんですよね。言ってしまえば意志と石をかけたダジャレなのですが、実際の宝石の性質を上手く設定部分に落とし込めています。以下にいくつか例を挙げます。
・意志は持ち主の意志が折れたり、揺れたりすると砕け散ってしまう
・意志の所有者が死亡すると、遺志(ジュエル)として現世に宝石のみが残る事がある
・強すぎる意志は例外を認められないため、逆に脆くなる*19
このように、ファンタジー作品であると同時にその世界の「ルール」をきちんと遵守していて「何でもあり」にならないようにしている、というのは個人的に凄く好み。
そして何より、シナリオが超面白い!!!!!!これに関しては実際にプレーしてみるのが一番良いのですが、敢えて言うのならプラスにもマイナスにもショッキングなシーンが定期的に出てくるせいで、読んでて全く飽きないようになっています。特に"あの"シーン*20はノベルゲーを読んでいて過去一レベルで衝撃を受けました。あまりの衝撃でゲームをもう1周した後、2万字以上ある感想文を書いたらしい。
余談ですが、シナリオを担当されている冬茜トム氏は同じくきゃべつそふとにて『アメイジング・グレイス』や『さくらの雲*スカアレットの恋』などを発表していますが、いずれも伏線回収の巧みさで高い評価を受けています。本作もこれらの作品と同じく、伏線回収がとても綺麗に決まっています。
また、今年2月末には『ジュエハ』の続編となる『ジュエリー・ナイツ・アルカディア』が発売されました!!!時系列としてはそのまま続きのお話ではあるのですが、『ジュエハ』内で残されたとある謎について、詳しく掘り下げなからも新たな脅威に立ち向かう、というお話になっています。
自分も1~2週間前にプレーし終えたばかりなのですが、『ジュエハ』とは少し異なる方向性で感銘を受けた作品になりました!ちなみに公式サイトは前作のネタバレだらけのため、『ジュエハ』をプレーしてから閲覧する事を推奨します。
♪「Will of Adamant」
『ジュエハ』の"2nd"OPですね。「オープニングが2つあるの!?」と思われるかもしれませんが、ノベルゲーだとたまにあります。*21サビの「願いを叶えるのは 意志の強さだけさ」という歌詞が本作のテーマを真っ直ぐに言い表しています。俺は覚悟が決まってる意志の強い女が大好きなんだよ!!!!!!(2回目)
・おわりに
『ハミクリ』コラボが決まってから完全に勢いだけでこの記事を書いているのですが、気付いたら1万字を余裕で超してました。勢いって怖いね。
今回はノベルゲーを布教した訳ですが、実を言うと『初心者向けノベルゲー紹介』って色んな所で擦られ尽くされているネタなんですよね。という訳で、音ゲーマー相手に紹介するとあって楽曲方面からもアプローチしてみました。この記事を読んでノベルゲーそのものや、ノベルゲーの楽曲に興味を持つオンゲキーズが増えたら幸いです。
それでは~
・おまけ
現在FANZAにてスプリングセールが実施されており、色んなノベルゲーが割引されています!!!
今回紹介した作品では、
『ハミダシクリエイティブ』8800円→4400円(50%OFF)
『ハミクリ+凸セット』16800円→8399円(50%OFF)
『創作彼女の恋愛公式』9900円→4950円(50%OFF)
『ジュエリー・ハーツ・アカデミア』9800円→8920円(10%OFF)
がお安くなっています。気になった作品は取り敢えず買っておきましょう。
*1:以下、これと同義で「ノベルゲー」という言葉を用います
*2:「目指す」と書いたのは最終的に主人公とヒロインが何らかの理由で結ばれない作品が例外的に存在する為
*3:実際にはノベルゲープレイヤーの会話で登場する「エロゲ」はほぼノベルゲーと同義なため、そこまで厳密に区別していません
*4:ノベルゲーのコミュニティでは共通、あるいはヒロインのルートの事を略字で√と表記する事が多い
*5:True Endから転じてTrue√と呼ばれる
*6:いわゆる「ルートロック」と呼ばれるものです
*7:ノベルゲーのHシーンいるか問題については、ノベルゲーマーの間でも大きく意見が分かれるポイント
*8:ちなみに自分は人の感想を読むとすぐに影響を受けてしまうため、「最初に自分の感想文をまとめるまで人の感想は読まない」という縛りを設けています
*9:「ノベルゲーという媒体で語るからこそ意味がある」という反論はできるかもしれませんが、作品そのものが面白くなければその反論も苦しい
*10:ゲームのPVや公式ページなどで一番最初に紹介されるヒロインの事。ゲームによってはヒロインの扱いが全く同格のゲームもありますが……
*11:これに関して、キャラクターが可愛い/可愛くないというのは主観的な評価なのに対して、シナリオへの評価は「このシーンはこういう理由で良い/良くない」というのが言語化しやすい、というのも原因の1つだと思います
*12:最近のゲームを挙げると、『白昼夢の青写真』やウグイスカグラ作品などはサブスクで聴く事ができる
*13:『アンラベル・トリガー』のOPもこのパターンなので工藤啓介はこういう事しがち
*14:この頃Spriteはノベルゲーで映画的な表現を目指した「FILMIC NOVEL」という概念を提唱し、その第1作としてEXTRA2が発売されました。そのためフルプライスゲームの割には内容が少し短めではあるのですが、その分絵は相当気合が入っています
*15:何故全年齢版の方を挙げたんでしょうね?
*16:巨大主語
*17:ハミクリの紹介の所で貼った「happy palette♪」も実は山口たこ作曲で、歌唱はなんと藍月なくるさん。アーティストだけ見たら完全に音ゲー曲なのおもろい
*18:詳しい説明は後述
*19:これだけでは分かりにくいかもしれませんが、作中では逸話を例に紹介されます
*20:既プレイヤーにはこれだけで恐らく伝わります
*21:例えば有名な『ぬきたし』もOPが2曲ありますね